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今年の幕開けは西東智恵子さんのハレ着

皆さま、新年明けましておめでとうございます。2021年も【Saiko Style】を宜しくお願い申し上げます。

さて、新年の初衣は母が大好きだった作家・西東智恵子の訪問着を。紬をキャンバスに、華美になりすぎない洒落た図案を後染めで表現される作品は、そこはかとなく気品が立ち込めるような最も母らしい装いといえました。その西東さんに、母が30年ほど前に「采子にも何か一枚作ってやって下さい」と依頼したのが、この訪問着です。


西東さんにしては珍しくシボの存在感のある縮緬地を用い、能装束のような渡で雪持ち柳が描かれています。控えめながらも全体にたっぷりと色を使い、濃淡に染めた松川菱や柳の幹に描いた菊に流水、瑞々しい葉の表情まで細部に渡って丁寧な染めが施されています。刺繍や箔を施す京都のハレ着とはまた違った、渋みの中の雅味が冴えています。30年前の当時の私には、色味が少し無味に思えたため、この訪問着のために緋の長襦袢を誂えました。


帯は龍村平蔵が名物裂を復元した、かの有名な「国宝早雲寺文台裂」の丸帯。父の日本画家の先輩である橋本明治画伯の夫人が母に譲ってくださったものです。丸帯の風格は、実際に締めると背筋がシャキッと伸びて気持ちが良いものです。それに合わせて帯締めも、白と金のやや太めの平組を。


お正月は日本的なものが溢れていますから、いつもは引き算の装いを好む私も、この時ばかりは色をたっぷりと使った装いに。きもの好きの醍醐味を感じられる装い始めとなりました!








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